資格を活かす道と、働き方のバランスで見えた新しい選択肢

転職活動を始めたとき、心のどこかで「せっかく取得した社会福祉士の資格を活かしたい」という思いがありました。人と関わる仕事への興味もあり、医療や福祉の現場はやりがいがあるのではと感じていたのです。

ただ一方で、私にとって「働き方」は非常に重要な要素でした。前職で経験した不規則な勤務によって体調を崩したこともあり、今度こそ生活リズムを整えながら、長く続けられる職場に就きたいという思いが強くありました。

社会福祉士の仕事には、夜間勤務が必須というわけではありません。ただ、病院や高齢者施設などでは、急な対応や臨機応変な動きが求められる場面もあると聞き、「自分にできるだろうか」と不安を感じたのも事実です。何より、自分の中で「資格を使わなければ」という焦りのようなものがあり、それがかえって選択肢を狭めてしまっていた気もします。

そんなとき、中規模エージェントの担当者がかけてくれた言葉が印象的でした。

「資格を活かすかどうかは、あなたの“今の生活”に合っているかで決めていいんですよ。将来また使いたくなったときに備えて、温めておくのも立派な選択です」

この言葉に、肩の力がすっと抜けました。

その後、紹介されたのが、地元企業での事務職の求人です。社長の秘書的な役割を担いつつも、基本的に定時退勤が可能で、残業もほとんどないという内容でした。仕事内容には、来客対応やスケジュール管理、資料作成など、これまでの秘書経験を活かせる要素が多く、自分にとって無理のない働き方ができそうだと感じました。

さらに、通勤時間が短く、地元に根ざした企業であることも大きな決め手です。面接では社長ご本人が対応してくださり、「仕事と生活のバランスを大事にしたい」という私の思いに理解を示してくださったのも心強かったです。

結果的に私は、その企業に転職することを決めました。資格を直接活かす職場ではありませんでしたが、生活を整えながら自分の力を発揮できる場所に出会えたことは、大きな転機となりました。

小さい会社 社長が嫌い

 

 

 

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